地中海クルーズで人気の寄港地の一つ、コルシカ島。日本人にとってはまだなじみが薄いかもしれません。フランス皇帝ナポレオン1世ゆかりの地として世界史で習ったなぁ、というくらいでしょうか。
実は地中海で4番目に大きく、手つかずの自然がたくさん残っている、フランスの秘境とも呼ばれる島です。エメラルドグリーンの海に白い砂浜が魅力的なリゾート地で、ヨーロッパでは富豪御用達のビーチとしても有名なんです。
そんなコルシカ島についてご紹介したいと思います。
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コルシカ島の基本知識
イタリア語でコルシカ島(Corsica)☆フランス語でコルス島(Corse)
出典:コルシカ島ガイド
日本ではコルシカ島というイタリア語の名が一般的かと思いますが、地中海にあるフランス領の島になります。フランス語ではコルス島と言います。「イル・ド・ボーテ(美の島)」との異名をもつ美しい島です。
イタリア領サルデーニャ島のすぐ北、南フランスのコートダジュールから200㎞の沖合に位置し、船や飛行機でフランス本土と連絡しています。
島の大きさは広島県くらい
出典:ちょっと便利帳
コルシカ島は地中海で、シチリア島、サルデーニャ島、キプロス島について4番目に大きい島です。人口は約30万人、面積は8680㎢です。おおよそ日本の広島県と同じくらいの大きさになります。なお、広島県の人口は300万人弱ですので、その10分の1しか住んでいないことになります。
2500m級の山々が連なる
コルシカ島の大部分は山岳地帯です。かつて作家モーパッサンが「海に立つ山」と呼んだように、海のすぐ間際まで絶壁が迫ります。2500m級の山々が連なり、島を東西に分けるように走っています。このため、島の西側と東側では文化や言語などに違いがみられます。
沿岸地域は年中温暖、山岳地域は冬に雪が積もりスキー場もある
コルシカ島の沿岸地域は年中温暖で雨も少なく過ごしやすい地中海と同じ気候です。しかし、山岳地域は雨が多く涼しく、冬には雪が積もります。地中海の島ですが、スキー場もあります。
毎日違うビーチで楽しめる
コルシカ島には様々なタイプのビーチが揃っており、毎日違うビーチを楽しむことができるのです。コルシカ島の西沿岸は断崖絶壁が続き、平野が少なく、北西部には奇岩群がみられます。それに対し、東沿岸はティレニア海に面し、平野やラグーンが広がります。
*ティレニア海とは、イタリア半島の西側に広がる地中海の一部のこと。コルシカ島、サルデーニャ島、シチリア島に囲まれているエリアです。
栗のビールなどの特産品
治安
歴史的背景からコルシカ島では断続的に民族主義運動が起きているそうです。1980年代にはコルシカ民族解放戦線が活動して爆弾テロ事件を頻発させ、注目されました。
ただ、一般人にはあまり関係ないことのようです。コルシカ在住の日本人のブログによると、パリなどに比べ、スリや詐欺などにあう確率は低く、かなり治安は良いようです。
☆参考サイト:世界中からBon appétit ! 〜恋するコルシカ島〜
ナポレオン生誕の地・アジャクシオ
コルシカ島といえば、皇帝ナポレオンが生まれ育った土地。島の西側にある港町アジャクシオで生まれたと言われています。地中海クルーズでは、この町がコルシカ島の玄関口になることが多いようです。人口は6万人弱、島最大の都市になります。
細く入り組んだ旧市街の路地のあちらこちらで、ナポレオンゆかりのスポットを発見できます。美術館やマーケットなどもお勧めです。島の伝統料理を活かしたコルシカ料理もお勧めです。
貴重なイタリア絵画を所蔵する美術館と壮麗なフェッシュ宮殿Palais Fesch
パラタ岬
パラタ岬はコルシカ島の中でも最も美しい観光地の一つに数えられます。自然保護地区であり、国の大事な自然遺産として登録されています。岬には「パラタの塔」という
展望台があり、ここからはサンギネール諸島を一望することができます。
世界遺産のポルト湾
コルシカ島西部にあるカルヴィとアジャクシオの間にあるポルト湾は世界遺産に登録されています。この湾の北側にあるスカンドーラ半島はコルシカ地方自然公園の一部、スカンドーラ自然保護区となっています。この保護区や湾に面した町ピアナは奇岩群の存在で知られています。
赤い花崗岩が美しい「スカンドーラ自然保護区」
保護区は島の西側にあるスカンドーラ半島および周辺海域(エルパ・ネラの入り江)からなります。火山活動によって形成された赤い花崗岩(かこうがん)が美しい、断崖絶壁が続く、荒々しい自然景観を特徴としています。数多くの洞窟のほか、奇岩群で形成された景色が見られます。
ジロラータ湾
ポルト湾の北にある小さな湾です。風光明美な入り江を形成しています。現地では「ジロラーダ」と呼ばれています。
ピアナのカランケ
「フランスの最も美しい村々」に選定されているピアナから見える「カランケ」とは、地中海に見られる岩だらけの複雑な入り江を意味する現地の名称です。ピアナとポルト=オタを結ぶ色鮮やかな巨岩群を横切る道は斧で切り開かれた道を思わせます。見晴らしの良いその道からは、高い暗唱の上に載ったコルシカを取り巻く美しい海を眺めることができます。
その他の見所
車窓からの景色が美しいコルシカ鉄道
コルシカを縦断するように走るコルシカ鉄道は、車窓からの美しい景色が印象的です。亜青い地中海と緑の山の風景を両方味わえます。
コルシカ鉄道の出発地となる町は、アジャクシオ、バスティア、カルヴィの3つです。いずれも海に面した港町で、フランス本土と船や飛行機で連絡しています。
切り立つ断崖の上に立つボニファシオの街
ボニファシオはコルシカ島の南端にあります。約60メートルの断崖絶壁の上に広がる旧市街地は一見の価値ありです。また、この断崖絶壁には隠れた階段と洞窟があり、そこから見える景色は言葉を失うほどの美しさだと言います。
地中海クルーズでコルシカ島にも寄ってみませんか?
ヨーロッパでは有名なバカンスの島、コルシカ島。ちょっと行ってみたくなりませんか?フランス本土とは異なるコルシカ島、機会があったら旅先に加えてみてください。
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