Home » 寄港地 » ローマの定番観光スポット「パンテオン」が愛され続ける理由
パンテオン

ローマの定番観光スポット「パンテオン」が愛され続ける理由

1_panteon_bias

出典:PhotoAC

あなたはローマの「パンテオン」ってご存知ですか?ローマでは定番の「観光スポット」であり、世界各国の人が訪れています。「パンテオン」とは何なんでしょうか?また昔からずっと愛され続ける理由は何なんでしょうか?ローマの「パンテオン」をご紹介します。

スポンサードリンク

「パンテオン」とは?

2_panteon_dome

出典:PhotoAC

ローマの「パンテオン」は「マルス広場」に作られた、様々なローマ神を祀る神殿でした。「トレビの泉」からも歩いていける近さの「パンテオン」は、高さ45mのローマン・コンクリート(後述)の躯体の上に直径43mのドームが乗った構成になっており、ほぼ、直径45メートルの球体が、中にすっぽり入る形になっています。壁の厚さは、円堂部分は6mにもなっていますが、ドーム部分は軽石などを使用して厚さも1.5mにするなど、紀元100年代に作られたとは思えないほどの建築技術で作られています。

その「美しさ」ゆえに生き残った建築物

3_panteon_front

出典:PhotoAC

時は紀元前25年、初代ローマ皇帝のアウグストゥスの側近、アグリッパが最初のパンテオンを建設しました。しかし、建設から100年後、火事で消失してしまうという事態になってしまいました。その後、西暦118年から10年をかけて建設したものが現在の二代目のパンテオンとなります。当時は人々の信仰対象はキリストではなく、「ローマ神」だったのです。そのために「ローマ神を祀る神殿」が作られたのですが、時は流れてキリスト教が優勢になり、キリストに信仰対象が移ってからも、その美しい佇まいゆえに取り壊されることがなく、キリスト教の宗教施設として現在も存在しています。

パンテオンを見ずしてローマを去る者は愚者

4_panteon_dome2

出典:PhotoAC

「ローマは一日にしてならず」などローマに関することわざも多いですが、パンテオンには「パンテオンを見ずしてローマを去る者は愚者」ということわざもあるほどです。その意味は、「たとえ、もともとバカでもパンテオンを目の当たりにすると少しは刺激されて知恵が宿るようになるかも知れない」という、少々ピリ辛でエッジが効いた、ローマっ子のウイットに富んだ言い伝えでもあります。あの日本を代表する建築家の安藤忠雄氏をして、「ローマにおいて、世界において、そして自身においても非常に重要な建築物」と言わしめているように、ローマに来たら「マスト・ゴー」な場所です。ただの「観光地」と呼ぶにはあまりにもチープだと言わざるを得ません。

「パンテオン」をこの時代に10年で作り上げた秘密とは?

5_panteon_hole

出典: PhotoAC

「パンテオン」には写真のように天井のドーム部分にぽっかりと穴が空いています。この「目」は直径が9メートルもあり、イタリア語では”occhio(目)”と呼ばれています。この「パンテオン」の建築には、まず壁を含む円筒形をした部分に土と金貨を混ぜたもので、ぎっしりと「盛土」をしてから、次に「軽石」のドーム状の屋根を乗せました。その後、お触れを出しローマ市民に「中の金貨を自由に持っていっていいですよ」と、ようするに「作業員」を集めるため、大々的に声をかけたのです。金貨をタダでもらえるのですから、お金に困っている市民はたまりません。夢中になって盛土部分を掘っていきます。すると超スピードで盛土部分は空洞化していき、パンテオンの内部であるホール部分が作られていくという仕組みになっていました。これは雇う側が一歩勝っていました。いわば、市民が作ったパンテオンなのですね。今のように基礎を作って柱を立て、屋根を乗せるという順番を踏まずに作った驚きの建築法ですね。

「パンテオン」は著名人のお墓?!

6_panteon

出典: PhotoAC

実はこの「パンテオン」は当初はギリシャ神の神殿、のちにキリスト教の宗教施設となったのですが、19世紀後半からはローマの各界著名人がこの中に埋葬されることとなりました。ラファエロをはじめ、ローマの王様のお墓もあります。又、カラバッチョ、ベルニーニ、ベラスケスなどの著名画家の作品もこの「パンテオン」に収められています。

また、毎年一回、復活祭から数えて50日目には丸屋根の上の穴からバラの花びらを降らせる行事Rosa d’Ora(ローザ・ドーラ)が行われます。Giffoniという場所から取り寄せた700万枚もの真紅の薔薇が舞い落ちる光景はため息モノです。

「パンテオン」はパワースポット

5_panteon_hole

出典: PhotoAC

アジアにはよく、風水的なパワーが秘められているとか、方角がいいのでパワースポットだなどという場所がありますが、ローマにもパワースポットはあります。天井に穴が開いている「パンテオン」がまさにそのパワースポットで、直径9メートルのまん丸な円形はあまりに完璧なので、悪魔が教会から追い出されて天空へ逃げる際に開けていったと信じられていることもありました。また、あまりに完璧な美しさのため、9メートルの穴からも雨が入らないのでは?と信じられていたこともありましたが、さすがにそれはなく、雨は穴から入ってきます。ただ、水はけのために床にところどころ、穴が空いています。天才ミケランジェロをして「天使の設計」と言わしめたパンテオン、2000年もの間、壊されずに現在まで存続しているのは、何か不思議な力を持っているのかもしれませんね。

現在のコンクリートより耐久性あり?「ローマン・コンクリート」の不思議

7%ef%bc%bfpanteon%ef%bc%bffront

出典: Myたび@イタリア

実は「パンテオン」の基礎の部分は「ローマン・コンクリート」という古代のコンクリートで作られています。古代のコンクリートは火山灰や土など数種類を混ぜて作れられています。2000年もの昔にもローマにコンクリートがあったことが驚きですね。日本だとまだ木造はおろか、竪穴式住居の時代です。「パンテオン」は、基礎には古代コンクリートを使い、上に行くほど軽い建材を使って作られています

8_ancient_concrete

出典:積水化学

現代の建物だとコンクリートの中に「骨材」として鉄を入れるために、骨材が錆びて、コンクリートもぼろぼろになるためにせいぜい100年くらいしか持たないと言われています。それに対して2000年持っているパンテオンが使用しているコンクリートは、よほど強靭なコンクリートだと言わざるを得ません。これは当時のセメントとイタリアの火山灰の混ぜ合わせたものが、現在のものより分子構造レベルからして強靭なのだと言われています。日本でも現在の骨材である鉄に替わるものが出てくると、建築物ももっと長持ちするかもしれませんね。

観光コースに入ってないことが多い「パンテオン」

9_panteon

出典:Myたび@イタリア

ローマは他のイタリアの観光地に比べて、意外なことに公共交通機関がイマイチ発達しておらず、観光スポットが点在しているために、観光しにくい都市だと言われます。そのためなのでしょうか、お仕着せのツアーだとこの「パンテオン」はコースに入っていないことが多く、観光を諦めてしまう人もいると聞きます。そんな時は、オプショナルツアーなどを利用すれば、場所も確実だし、確実に入場できるのでおすすめです。それにローマの名所を他にも何箇所か回るため、限られた時間を有効に使うことができます。

おわりに

いかがでしたか?ローマ観光の定番ではありながら、ツアーの観光コースなどには入っていないことも多い「パンテオン」をご紹介しました。トレビの泉やシスティーナ礼拝堂、スペイン階段ほどにはメジャーじゃない観光地である「パンテオン」ですが、日本を代表する建築家の安藤忠雄氏をして「ローマにおいて、世界において、そして自身においても非常に重要な建築物」と言わしめ、ローマ時代の天才ミケランジェロも「天使の設計」と呼んだこの「パンテオン」は、建築ファンのみならず、一見の価値がある建物だと言わざるを得ません。ローマを訪れる機会がある場合には、なにを置いてもまず、この「パンテオン」を訪問されることをおすすめします。それにしても他の遺跡からも発掘されている「ローマン・コンクリート」の脅威の耐久性には驚かされますね。

スポンサーリンク

Check Also

carribian_seaweed

カーニバル・ドリーム号で西カリブ海を旅したい! その詳細と寄港地は?

あなたは「カーニバル・ドリーム …