
マドリッド、バルセロナに次ぐスペイン第3の都市であるバレンシア。気候は温暖で、地中海の沿岸らしく穏やかで年間を通して暖かです。バレンシアというと、「オレンジ」のイメージがあって、街全体に田園風景が広がっていると思いきや、バルセロナから電車もしくはバスで約4時間強のアクセスで到着するバレンシアは78万人の人口を有しており、写真のような近代的な町並みが広がる、都会です。バレンシアにはどんな見どころがあるのでしょうか?
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芸術科学都市(CIUDAD DE LAS ARTES Y LAS CIENCIAS)
バレンシア生まれの建築家、「サンティアゴ・カラトラバ」が21世紀の科学都市をイメージして造ったと言われる、いわゆるひとつの都市。最新設備を揃えた「オペラハウス」の中には、プラネタリウムやIMAXシアター、ヨーロッパ最大級の水族館も入っており、ここだけで1日かけてたっぷり遊べます。また、イタリアに次ぐデザインや芸術の都スペインらしく、目を見張るように斬新な外観を見るだけでも感動します。
「芸術科学都市」の中には水族館も入っています。この、ヨーロッパ最大と言われる水族館である、「オセアノグラフィック」はヨーロッパでも圧倒的な「水量」を誇る水族館なのです。どのくらいの水量かというと、大阪南港の人気の高い水族館である「海遊館」と比較した場合、海遊館が約11,000 トンに対し、オセアノグラフィックは約42,000トンと、実に4倍弱の大きさです。写真は「オーシャンズ」というこの水族館の中でも最大の水量を誇るトンネル水槽で、30メートルもの長さがあります。他にも地中海ゾーン、深海ゾーンなどと分類されており、500種類の魚類がいるそうです。
バレンシア中央市場
バレンシアの活気あふれる市場というと、混沌、雑然とした感じなのかと思ったら意外に小奇麗で近代的な建物なのにびっくり。ここでは時期にもよりますが、「名物」のバレンシアオレンジをはじめ、パエリアの具になりそうな魚介類やお菓子、フレッシュジュースなどがカラフルに慣れべられており、フォトジェニックでもあります。異文化を体験するのもいいですが、食文化を知るとその国のことが見えてきます。
現地特派員などもイチオシのこの「バレンシア中央市場」。なんとハムの種類ひとつとってもこの数です。ハムやチーズを数枚だけ切ってもらい、スペイン風バゲットサンドにして食べるという手もあります。切りたてのフレッシュなハムやチーズ類はとてもおすすめ。その他、オーガニック食材の店やスパイス類、アジア食材や中南米食材など、バレンシアは海の幸だけでなく、山の幸も豊富なので、ありとあらゆる食材が並んでおり、食べることが好きな人ならきっと気に入る市場です。
ラマンチャ(カンポ・デ・クリプターナ)
マドリッドから車で2時間ほどの距離にある、風車の村のひとつ、「ラ・マンチャ」。同名の音楽もあることから、「ラ・マンチャ」という地名だけは聞いたことがあるという人も多いはず。「白い壁の風車」という、いかにも「スペイン」なわかりやすい風景が広がっています。風車があるだけあって、風の強さはすごいと言われるので、ジャケット、カーディガンなどは必須アイテムです。また意外にごつごつした大地なので、ハイヒールなどは避け、歩きやすい靴も必要ですね。
出典: 筆不精でもブログしてます
、10基ほどの風車が並ぶ、ラ・マンチャの高台。ドン・キホーテが風車を巨人と思い込んで突進したという逸話に思いを馳せます。風車の一つの1階はショップになっていてお土産やワインなども売っています。高台に立つ白い風車、空の青、さらに台地の赤のコントラストが素晴らしく見惚れてしまいます。じっくりと思いにふけりながらみたいなら、観光客のあまりいない午前中がおすすめです。
バレンシア美術館
もともとは神学校として1683年に建設が開始され、途中、戦争等による中断を経て1744年に完成した「バレンシア美術館」。7000平方メートルとかなりj広い展示スペースには、かつてバレンシア王宮が所有していたコレクションを中心として、彫刻や遺跡からの発掘物なども展示されています。
また、NYのメトロポリタン美術館と並ぶほどのピュアな「ルネッサンス様式」のパティオも必見!ルネッサンス期の建築物の特徴である、クラシックなデザインの円柱、アーチ、コーニス(軒蛇腹)など、建物の細部までが芸術的です。パティオの青い壁がアンダルシアの青い空に映えて美しいので是非、訪れてみて下さい。
ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(旧・絹取引場)
世界遺産にも登録されている、「ラ・ロンハ・デラ・セダ」。バレンシア中央市場に面しており、15世紀末に絹の取引所として建設されたゴシック様式の建物です。当時のバレンシアの栄華を極めた様子を物語るような建物で、その建物の美しさは息を呑むほどです。螺旋状の柱、美しいパティオなどは、きらびやかな装飾があるわけではなく、豪華ではないですが、シンプルでとても趣味がいいです。見ていて心が和む感じがします。この建物は、広間、塔、柱、中庭の4つの部分から成り立っており、2ユーロの入場料でそのすべてを、くまなく見学することができます。
「ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ」では、白いゴシック様式の内装にはめ込められたステンドグラスも素晴らしく、しばしの間見とれてしまいます。また、照明器具も芸術性が高いです。また、建物のみならず、イスラム様式のオレンジが植わった中庭も素晴らしく、しばし、絹交易で栄えていた頃の15世紀のバレンシアに思いを馳せます。ローマやバチカン市国の美術品のようにきらびやかではないですが、かえってこちらのほうが芸術性が高くて好きだという人も多いのです。
ビオパーク
スペインのバレンシアにいながら、しばしアフリカにいるかのような感覚に陥ることが出来る場所であり、いわゆる「動物園」がこの「ビオパーク」です。日本でも最近増えていますが、キリンの展示のように、動物を柵なしで見ることができるエリアもあり、動物たちもいきいきとアクティブに生活しています。最初は子供のために行っていた大人たちもいつしか自分たちが夢中になっているケースが多いようです。
とくにミーアキャットの数は多く、作り込んでいて凝った展示なので、こちらよりも有名な「バルセロナの動物園」よりも評判が高いです。「アフリカ」のサバンナを模したミーアキャットの住まいの向こうにビルが見えてちょっと不思議な感覚になります。テラスを利用すると動物を見ながら美味しいスペイン料理を食べられるのでおすすめです。
おわりに
いかがでしたか?もっともスペインらしい風景が見られる、アンダルシア地方バレンシアをご紹介しました。バレンシアというと、オレンジが有名ですが、市場に行くとやはり沢山積み上げられてて売られています。またフレッシュな生オレンジジュースも是非、試してみて下さい。また、ラ・マンチャの丘、バレンシア美術館も必見です。スペインというと、やはりバルセロナは外せないですが、ちょっと足を伸ばして「バレンシア」に行ってみて下さいね。
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